暖房器具は製品によって安全性や快適性などが異なるため、寒い冬を快適に過ごすためには、選び方を知っておくことが大切です。
この記事では、暖房器具の設置場所や目的別に応じた選び方を詳しく解説していきます。いまの生活環境に最適な暖房器具の選び方がわかるので、ぜひ最後まで読んでください。
目次
暖房器具にはそれぞれ適した設置場所があり、使い方もさまざまです。ここでは、暖房器具を選ぶ際のポイントを解説します。
まずは設置場所を決めましょう。リビングやダイニングに設置するのか、寝室にも持ち運びたいのかなどを考えます。
次に暖めたい範囲を考える必要があります。部屋全体を暖めるのか、自分の周りや身体だけを部分的に暖めるのかで器具を変えることをおすすめします。
暖房器具は機種によって適応床面積の目安があり、適したものを設置しないと、部屋が十分にあたたまらないため注意が必要です。
たとえば、エアコンであれば6〜29畳対応、石油ファンヒーターであれば部屋の広さに応じた最大出力3.2〜10kWの機種があります。
一方で、暖房能力が高いほどよいわけではなく、過剰に能力が大きいと製品価格が高くなるうえ、光熱費も余分にかかってしまいます。
また、局所的に暖めたい場合は、部屋全体を暖める暖房器具より部分的に暖める器具のほうが早く効率的に暖められます。
設置場所と暖房範囲を考え、最適な暖房器具を選びましょう。
暖房器具のエネルギー源や暖め方の違いによって、すぐに暖まるかどうかは異なります。
外出から帰ってきたときや朝起きたときにすぐに暖まりたいと考える場合には、即暖性の高いものが向いているでしょう。
即暖性が高くない暖房器具の場合には、タイマーを使って起床前や帰宅前から暖めておくことも可能です。
小さな子どもやペットがいる家庭では、安全面の注意が特に必要になります。
たとえば、石油ストーブのように火を燃やすタイプは表面が非常に熱くなるため、小さい子どもが触れてやけどをしたり、就寝中に火災が起きたりするリスクが考えられます。
また、石油ストーブでは、カートリッジタンクのふたの締め付けが不十分なときに、暖房器具が倒れて灯油漏れが生じ、火災が発生したという事例もあります。地震などの災害も考慮して、安全性を判断する必要があるでしょう。
その点、火を扱わない暖房器具はやけどや火事の心配が少なく、安全性が高いといえます。
暖房器具を選ぶ際は、部屋が乾燥しないか否かといった「快適性」も重要です。部屋の湿度が下がると、お肌が乾燥したり風邪をひきやすくなったりします。
部屋の乾燥を防ぐには、温風の出ない暖房器具を選びましょう。
エアコンやファンヒーターのように温風で急激に暖めると、空気中の水分量が同じままで室温だけが急上昇するため、相対湿度が下がり乾燥を感じやすくなるのです。さらに温風は肌表面から蒸発した水蒸気を奪うため、乾燥が進みます。
快適性を重視して暖房を選ぶことで、お肌の乾燥や風邪のリスクを防ぎ、安心して冬を過ごせます。
リビングや寝室などで使用するなら、暖房器具のデザインも考慮したいものです。
暖房器具には、暖炉のようなクラシカルなものから、オイルレスヒーターのようにスタイリッシュなものまで、さまざまなデザインがあります。色合いも部屋のテイストに合わせて選ぶのがおすすめです。
インテリアと調和するデザインの暖房器具を選ぶことで、部屋の雰囲気を損なわず、快適な暮らしをおくれるでしょう。
ここでは、部屋全体を暖めたい場合におすすめの暖房器具を4つ紹介します。
それぞれの特徴を知ることで、部屋の用途や利用シーンに合わせて最適な暖房器具を選べます。
エアコンは部屋全体を暖めるのに最適な暖房器具のひとつです。エアコンは送風ファンから暖かい風を発生させ、短時間で部屋全体を暖められます。
エアコン本体や室外機の中には、熱を空気中から集めたり、放出したりする熱交換器が入っています。外の空気の熱を熱交換器で集めて、圧力をかけて高温にします。
さらに送風ファンによって、部屋全体に温風を行き渡らせる仕組みです。
エアコンの暖房は即効性が高く、寒い日に早く室内温度を上げたいときに重宝します。リビングや寝室全体を暖めたい場合の選択肢のひとつとなるでしょう。
輻射熱で暖めるオイルレスヒーターは、部屋全体を暖めるのに最適です。温風を発生させずに輻射熱で暖めるので、部屋全体を優しく暖められます。
オイルレスヒーターの仕組みは、冷気を本体下部から取り込み、本体上部から暖められた空気を放出し、自然対流熱によって暖めます。同時に、本体側面からの輻射熱も合わさり、部屋全体を優しく暖められるのです。
石油ファンヒーターは、 燃焼塔内のバーナーで灯油を燃焼させて空気を暖める仕組みです。内臓ファンから温風を送り出す石油ファンヒーターは、素早く部屋全体を暖められます。
リビングのほか、寝室や子ども部屋など少し広めの空間を中心に暖めたい場合に、石油ファンヒーターはおすすめの選択肢です。
灯油を燃焼させて火の力で暖める石油ストーブは、暖房能力の高さが強みです。寒さが厳しい地域で、広い空間を暖めたい場合に用いられます。
石油ストーブは、点火後しばらくすると部屋が暖まるのが特徴です。高火力であるため部屋全体を暖められます。
自分の周りや身体を部分的に暖めるだけで十分な場合は、適切な暖房器具を選べば、部屋全体を暖めるよりも経済的なうえ、効率よく暖められます。
ここでは、部分的に暖める際におすすめの暖房器具を4つ紹介します。それぞれの特徴を生かして使い分けましょう。
電気ストーブは、設置箇所の周辺をピンポイントで暖める暖房器具で、スイッチを入れるとすぐに暖かくなるのが特徴です
エアコンだけでは寒く感じるときの補助暖房として使ったり、冷える足元を暖めたりするときに重宝します。
また、電気ストーブは軽量でコンパクトな機種が多いため、ソファ周辺や書斎など、自分の居場所にあわせて移動させることが可能です。
ホットカーペットは、カーペットの下にヒーターを仕込んだ暖房器具です。足元だけを暖めるので、エコで効率的な暖房が可能になります。
ホットカーペットは内部に敷き詰められた電熱線によって発熱させ、その熱によって本体そのものを暖める仕組みです。 そのため、ホットカーペットに触れている部分は、温風よりも暖かく感じられます。
机で作業をするときなど、部分的に暖めたい場面には重宝するアイテムです。冷えやすい足元から暖めることで、快適に過ごせるでしょう。
電気毛布は、毛布の中に組み込んだ電熱線が発熱する仕組みです。電気毛布の表面が温まるため、触れている箇所を直接暖められます。
体に掛けたり床に敷いたりしても使用でき、部分的な暖めに最適な暖房器具になります。冷えやすい足元、ひざ、肩、腰などを暖めたい場合に向いているでしょう。
こたつは、足元にある空間を暖める暖房器具です。こたつは一部の空間だけ熱を閉じ込められるため、部分的に暖めるのに最適になります。
こたつは電気ヒーターを内蔵した暖房器具であり、電源オンによりランプが点灯し、すぐに暖まる仕組みです。布団でこたつ内部を覆っているため、保温性が高く冷えやすい足元を暖めるのに適しています。
こたつならではのデザインを楽しみながら、足元を快適に暖めたいときにピッタリの暖房器具です。
安心して使える安全な暖房器具を選ぶことは大切です。ここでは、安全面でおすすめの暖房器具を紹介します。
家族構成や部屋の状況に合わせて、安心の暖房器具を選びましょう。
オイルレスヒーターは、石油を燃焼させず電気で発熱体を暖める安全な暖房器具です。
オイルレスヒーターのメリットは、火を使わないので火災の心配が少ない点です。表面温度が高くならず、やけどのリスクが低いというメリットもあります。自動電源オフ機能を備えた製品もあり、転倒時に電源が切れるので安心です。
子どもがいる家庭に、オイルレスヒーターはおすすめの暖房器具です。
エアコンは天井付近の壁に取り付けるため、子どもが直接触れないという特徴があります。そのため、やけどの心配はありません。
一方で、火災の事例として延長コードの接触不良による異常発火や、経年劣化による発火があります。とはいえ、定期的な清掃やメンテナンスをすることで、安全に使用できるでしょう。
電気でファンを回して温風を送る仕組みの電気ファンヒーターは、安全性が高い暖房器具です。
電気ファンヒーターのメリットは、電気使用なので火を使わず安全であり、温度調整も自由にできます。
転倒時に自動電源オフ機能を備えた製品もあるので、自動で電源が切れるなどの安心機能も備わっています。
乾燥する冬を快適に過ごすために、湿度を保つ効果もある暖房器具を選ぶのがおすすめです。
ここでは、乾燥を防ぎたい方向けにおすすめの暖房器具を2つ紹介します。空気を乾燥させにくい暖房器具を使うことで、健康で快適な冬を過ごせるでしょう。
オイルレスヒーターは電気で本体を暖める暖房器具です。温風を出さないため、空気の乾燥が少ないという特徴があります。
オイルレスヒーターは輻射熱と自然対流で部屋を暖めるため、エアコンなどの温風を出す暖房器具と比べて乾燥しにくいのがメリットです。
空気の乾燥を防ぐオイルヒーターは、室内の湿度を保ちたい人におすすめの選択肢です。
ホットカーペットは、足元だけを暖める暖房器具です。部屋の空気を温めるものではないので、空気が乾燥しづらいという特徴があります。
電熱線によって本体を発熱させ、カーペット本体を暖める仕組みです。
部屋の湿度を保ちたい場合に、ホットカーペットはおすすめの暖房器具です。
暖房器具を選ぶ際には、自分の生活スタイルや部屋の広さなどを考慮することが大切です。適切な暖房器具を選ぶことで、快適な冬を過ごせます。
部屋全体を暖めたい場合や、安全に使いたい、乾燥を防いで快適に過ごしたい場合はオイルレスヒーターがおすすめです。
記事内容を参考に、自分のニーズに最も適した暖房器具を選びましょう。
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